BFPフードバンクでボランティア・スタッフとして働くエリザベス・ウィレムセ、大坪幸子、ハイディ・ワクナイの3人が、現地時間の1月29日・朝八時ごろ、「イスラエル不法滞在」ということで、突然警察署へ連行されました。ハイディは滞在ビザがあったので、すぐに釈放されましたが、残り2人は内務省にビザ延長の手続き中で、そのまま警察へ連れて行かれることとなりました。
長く、厳しい取り調べの後、大坪は「延長手続き証明書」を提示したことで何とか解放されました。
しかし、エリザベスについては、滞在期間が一番長かったことから、延長申請却下という結論がその場で出され「私は不法滞在の罪を犯しました。イスラエルからの強制送還に同意します」という書類に無理やりサインをさせられました。その上に保釈金を3千ドル支払い、数日以内に母国・南アフリカへの強制送還が決定しました。
もちろん、エリザベスは不法滞在をしていませんから、手錠を強要されるような犯罪者扱いをされるいわれは全くありません。しかし、静かに引かれていく子羊のように、その週の金曜日早朝、出国しました。フードバンクで苦楽をともにしたビル・スティーブンス師をはじめ、本部のスタッフや弁護士に付き添われて空港まで行きました。その時、担当官が、警察のエリザベスに対する手続きが不当だったことを認め、心から謝ったそうです。当局が謝らなければならないほど、ひどい扱いをされたことは間違いありません。犯罪者のように扱って、がなりたてたばかりか、拘置までしようとしたのです。罪を犯していないのですから、本来保釈金も必要ではありませんでした。
空港では、通常、人が何を言っても取り合わないような横柄な内務省の係官が、とても好意的に手続きを進め、驚くほどの丁寧さを見せてくれました。そればかりか、何をされても穏やかな態度を崩すことがなかったエリザベスを見て、「すばらしい女性ですね」と、コメントしていました。
変わることのない愛をイスラエルに
エリザベスは最後に、「私がこのような取り扱いを受けたことを、どうか大きく受け取らないでください。このことで、イスラエルの印象が少しでも悪くなるようなことがないようにと、心から願っています」と言い残して去っていきました。
イスラエルに召されてから実に10年間、エリザベスは祖国南アフリカで学びを続け、病院の婦長という職を捧げてイスラエルに献身し、全身全霊でイスラエルの人々に仕えてきました。その彼女が、最後の最後に、平安のうちに出国できるようにというのが、スタッフ全員の祈りでした。犯罪者のように追い立てられて、強制出国するなどとは、スタッフにとって耐えられない痛みでした。しかし、神はすべてをご覧になり、働いてくださいました。むしろ、エリザベスや彼女を取り囲む人々の姿が、イスラエルの人々への証しとなったのです。
エリザベスはおそらく二度と、イスラエルの地を踏むことはできないでしょう。しかし、彼女のイスラエルに対する思いは、少しも変わっていません。折しも、BFP南アフリカ支部が人手不足を抱えて困窮している時でした。彼女は今後、南アフリカ支部の事務局長となることが決定し、引き続きすべてを捧げてイスラエルのために仕えていくことになりました。 |