ヨルダン西岸を全部渡すことは、ジハードの戦いに手を貸し、イスラエルの破壊を手伝うようなものです。イスラエルは全アラブ諸国の672分の1の国土しかありません。イスラエルの672倍もの国々が、イスラエルを亡きものにするためにテロリストを訓練し、その援助をしているのです。
なぜ今、「武力制圧」なのか
イスラエルはアラブ諸国全体から見ると、四国ほどの大きさしかない小さな国です。しかし、パレスチナに比べると、強力な軍備をもっています。1987年から、パレスチナ人との戦いが絶えない日々を過ごしています。2000年の9月からだけでも、一万一千回を超えるテロが続いています。どうして今まで武力で彼らを制圧してしまわなかったのか……。それは、武力では平和を得られないと考えていたからです。イスラエルは、本当の平和を獲得したいと、これまで忍耐を続けてきました。
和平協定でアラファト議長はテロをやめること、そしてテロリストの逮捕に協力することを約束しました。しかし、それが守られたことは、ただの一度もありません。「テロリストを捕まえた」と発表しても、夜になると、その人は家族の元に帰って行くのです。そして、イスラエルでのテロ活動はますます増えていきました。
シャロン氏が首相に就任してから、イスラエルは、テロ活動があるたびに報復応戦を行ってきました。なぜなら、アラファト議長は約束を実行しないばかりか、テロ活動をますます増やしていったからです。国民全体がテロで苦しむようになった今、イスラエルはついに「アラファトにテロリスト逮捕を任せてはおけない!」と、テロリストの逮捕を自ら行うことにしたのです。
これまでテロの犠牲となってきたのは、イスラエルの一般市民であり、女性や子どもたちでした。弱い者を狙うテロリストたちを、どうしても根絶しなければならないイスラエルなのです。これが日本で起こったことだったらどうでしょう。アメリカは弱い市民を傷つけたテロリストを追いかけて、アフガニスタンに軍を送りました。強い軍事力をもちながら、どうしてこれまで黙っていることができたのか不思議なくらいに、イスラエルは忍耐して今日まで過ごしてきたのです。私自身は、この軍事介入が正しいと思っているわけではありませんが、ただひたすらに主の導きを祈る者です。
パレスチナ市民はどうなるのか
1987年にアラファト率いるPLO(パレスチナ解放機構)が、テロ活動をもってイスラエルを襲ったことがきっかけで、インティファーダの戦いが始まりました。それが悪化して今日に至っています。
では、それ以前はどうだったのでしょう。1967年の後、イスラエルは、ヨルダン西岸にパレスチナ警察を設けました。多くのユダヤ人がパレスチナ人の店で買い物をしました。また多くのユダヤ人がパレスチナ人を雇いました。現在でも聞かれる言葉ですが、「ヨルダン国が治めていたとき(6日戦争以前は隣国・ヨルダンがヨルダン西岸を併合していた)よりも、イスラエルが治めるようになってからのほうが、生活はずっと良くなった。インティファーダの始まる前はとてもよかった」と、パレスチナ人自身が語っているのです。そして、彼らも和平の実現を待ち望んでいます。
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