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 アンティオカス四世が歴史の表舞台に登場するのは、紀元前175年です。この人物はおそらく、人類史上最悪の反ユダヤ、反イスラエル、反創造神を掲げる支配者の一人であったと言っても過言ではありません。セレウコス朝には、何人かのアンティオカスと呼ばれる王が存在しますが、彼は己にギリシャ語で「エピファネス(神の現れ)」という名を付けて、他と自己を区別しました。これは明らかに、唯一の存在であるイスラエルの神に対する、アンティオカスの傲慢さの表れです。これに対して、アンティオカスに敵対した者たちは、彼をその残虐さのゆえに「エピマネス(狂人)」と呼んであざけりました。

 アンティオカスは力の弱まりつつあったセレウコス朝の勢いを取り戻すため、領土のヘレニズム化を強力に推し進めました。特に、イスラエルと、その神に従う人々に対しては、非常に残酷なやり方でそれを押し付けました。彼はイスラエルに自分とゼウス神の像を建造しました。さらに、割礼や安息日、トーラー(聖書)の学びの廃止を強要しました。

 ところで、ゼカリヤ書9章13節には、「シオンの子ら」、つまりユダヤ人たちが「ギリシャの子ら」によって混乱に陥ることが預言されています。「望みを持つ捕われ人よ。とりでに帰れ。わたしは、きょうもまた告げ知らせる。わたしは2倍のものをあなたに返すと。……シオンよ。わたしはあなたの子らを奮い立たせる。ヤワン(ギリシャ)はあなたの子らを攻めるが、わたしはあなたを勇士の剣のようにする。」(ゼカリヤ9:12-13)

◆紀元前165年に何が起こったのか?
 それでは、1世紀のユダヤ人歴史家であるヨセフスが書いた、アンティオカス・エピファネスに関する記述を見ていきましょう。
 「アンティオカス王は、神殿の秘宝も持ち出し、何一つ残さなかった。唯一、悲嘆に暮れるユダヤ人だけが残された。律法に従って神に日々の捧げ物を捧げることが、禁止されたからである。

 町中が略奪されていたころ、ある者たちは殺され、またある者たちは妻子ともども生け捕りにして連れて行かれた。捕らわれた人々の数は1万人に膨れ上がった。また、エルサレムで最もすばらしい建築物を焼き払い、町の城壁を打ち壊し、町の低いところに、神殿を見おろすことができるほど高い要塞を建設した。

 
 
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