■置換神学の根拠とは?
以上の内容を主張した神学者は、どのみことばを根拠にそれを論証したのでしょうか。ここで彼らのいくつかの主張を取り上げ、それに対する私の反論を明示します。
置換神学者の主張その1
「アブラハムの息子になる」とは、イエス・キリストを信じる者になることである。
【根拠となるみことば】―「もしあなたがたがキリストのものであれば、それによってアブラハムの子孫であり、約束による相続人なのです。」(ガラテヤ3:29)
【説明】このみことばによれば、「アブラハムの息子である」ということは、単に霊的意味合いにおけるものであり、肉的な血統は無関係である。アブラハムの血を引いていなくても、キリストを信じることによって、異邦人もまた、霊的な意味でアブラハムの子孫となる。逆に言えば、イエスを受け入れないユダヤ人は、アブラハムの血を引いていても、子孫とは言えない。
【私の反論】これは、異邦人をアブラハム契約に加えんとする、素晴らしい約束です。しかし、このみことばのどこに、肉によるアブラハムの子孫(ユダヤ人)を、契約、約束、そして祝福から除外すると書かれているのでしょうか。この節は、霊的にアブラハムの子孫とされた私たち異邦人クリスチャンを、神がすでにユダヤ人と結んでおられた約束のうちに、ともに加えてくださるという内容です。
置換神学者の主張その2
神がアブラハムと結ばれた契約の中に、カナン(約束の地)を与えるという約束があるが、これは、全世界の救済という神の遠大なご計画における、単なる手始めにすぎない。真の意味での約束の地とは、カナン(イスラエル)ではなく、全世界を指す。
【根拠となるみことば】―「というのは、世界の相続人となるという約束が、アブラハムに、あるいはまた、その子孫に与えられたのは、律法によってではなく、信仰の義によったからです。」(ローマ4:13)
【説明】「キリストヘの信仰によって、教会は全世界を受け継ぐ者となった」と、神によって宣言されている。教会がこの権利を相続したので、アブラハム契約による相続人の資格は、ユダヤ人から取り去られた。
【私の反論】このみことばのどこに、「アブラハムの肉の子孫・ユダヤ人を除外する」と書かれているのでしょうか。ここでは、律法による正しさを追求しても、彼らは世界の相続者となることはできず、信仰によってのみそれが獲得できると語っているのです。これはユダヤ人だけでなく、クリスチャンにも言えることです。
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