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 1980年代に特に雨の多い冬が一度あり、荒野にたくさんの雨が降りましたが、その年には過去に見たことがないほどの花が見られました。その美しさを十分に花開かせるほどの雨が降るのを何年間も待っていた巨大なアイリスや他の花々が、ユダヤ荒野の荒涼としたチョーク質の丘の斜面に咲いたのです。

 冬の雨の後に春が来ると、エルサレムの東に広がるユダヤ荒野に敷き詰められたように咲く何百万もの赤いアネモネの絨毯に、私はいつも驚かされます。それらはほんの数日間咲くと、翌年まで姿を消します。神の創造のみ業は真に驚嘆に値します。

 心配することの愚かしさを語るとき、イエスはこのイメージを用いました。「なぜ着物のことで心配するのですか。野のゆりがどうして育つのか、よくわきまえなさい。働きもせず、紡ぎもしません。しかし、わたしはあなたがたに言います。栄華を窮めたソロモンでさえ、このような花の一つほどにも着飾ってはいませんでした。きょうあっても、あすは炉に投げ込まれる野の草さえ、神はこれほどに装ってくださるのだから、ましてあなたがたに、よくしてくださらないわけがありましょうか。信仰の薄い人たち。」(マタイ6:28-30)。

◆聖地の農業
 イスラエルではユダヤ人にもアラブ人にも、家の周りに果実の生る木を植える中東の習慣が見られます。一つの庭に分布域が異なる典型的植物、たとえば暖地を好むオレンジやアボカドと一緒に寒冷地を好むリンゴや桃が植えられ、さらにはテラスの上からブドウ棚が垂れ下がっているという様には驚かされます。

 イスラエルには、古来、神の祝福を表すと考えられてきた七つの作物があります。それはナツメ、ザクロ、オリーブ、イチジク、ブドウそして小麦と大麦です。これらの作物のシンボルが古代貨幣や建物を飾る石柱などの彫刻に掘られていたり、安息日のパン覆いなどに刺繍されたり描かれているのを見ることができます。

 イスラエルは非常に山が多く起伏に富んでいるため、耕作の多くは段畑で行われます。自然の石灰岩が段状に侵食されているので、段畑を作るのは簡単です。4、5メートル坂を下るごとに石の壁を横に築き、各段が平らになるまで土を入れればできあがりです。段畑にはまずオリーブやアーモンドなどの果樹を植え、その根元に小麦や大麦を植えるのが伝統です。

 マタイ書13章1節から23節に書かれた種をまく人のたとえでは、まかれた種はそれぞれ道端、岩地、いばらの中、そして良い地の上に落ちます。道端の種は鳥に食べられ、土の少ない岩地に落ちた種は芽を出してもすぐに枯れてしまい、いばらの間に落ちたものはいばらにふさがれて育たず、良い地に落ちたものだけが、まかれた種の100倍、60倍、30倍の実を結びました。

 
 
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