ユダヤの丘陵地帯にあるエルサレムから海岸のテルアビブまでは車で1時間もかかりませんし、北奥のメトゥラから最南端の紅海の町エイラットまでは約9時間のドライブです。
エルサレムが海抜835mなのに対し、死海は海抜マイナス400mで、その間も車で1時間足らずで行けます。事実、私の家があるエルサレム周辺からは西に地中海を、東に死海とモアブの山々を見ることができます。全く小さな国です。
さて、イスラエルの地の性格を決定づける三つの基本的な地理的要素があります。まず地中海性の領域に属すること。三つの大陸と二つの大洋に挟まれていること(インド洋はエイラット湾、また地中海にまで続いています)。そして乾いた砂漠と耕作できる地が分かれる境界線上にあることです。
ランス・ランバートはその著書『イスラエルのユニークさ』で、この国では異なる5種類の分布帯の植物を見ることができると書いています。
- ユーロ・シベリヤ植生分布帯(ヨーロッパ、ロシア、シベリヤで見られる植物層の植生域)。
- 地中海性植生分布帯(地中海沿岸で見られる植物層の植生域)。
- イラン、ウラル、アルタイ植生分布帯(イスラエルからイラン、内モンゴルのゴビ砂漠も含む、中国にまでまたがるアジアの広域のステップ平原で見られる植物層の植生域)。
- サハラ・アラビヤ植生分布帯(完全な砂漠地帯で、アフリカのサハラ砂漠、アラビア半島とイラン南部の一部で見られる植物層の植生域)。
- スーダン性植生分布帯(熱帯性植物層の植生域で、興味深いことにごく小さなオアシスや飛び地のような分布域がイスラエルで見られる)。
これら五つの異なる植生分布帯と、三つの大陸をつなぐ場所であるという地理的条件が、イスラエルを地球上の広大な地域に属する多種多様な動物たち、シベリヤ、西ヨーロッパ、アジア内陸、北アフリカ、西アフリカなどで自生している植物の出会う地としているのです。
イスラエルの大きさを考えると、この豊富な種と多様性がこれほど小さな国に詰め込まれていることに改めて驚嘆するでしょう。リンゴとオレンジ、あるいはいちごとバナナがどこで育つか考えてください。これらは広い世界の全く異なった地で育つものです。それぞれ寒冷地を好むものや、温暖な気候あるいは熱帯など全く離れた場所で育つものであり、本来同じ場所はもちろん、同じ地方内でも育たないはずです。
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