BFP編集部 2000年5月
◆イスラエルの地を知る
初めてイスラエルに来たとき、私にとって最も印象深かったことは聖書的歴史・地理のコースを受講したことです。聖書の地そのものが、豊かに語りかけることばを持っていました。
聖書が書かれた時代の生活習慣やことばを知ることが、聖書の真理をいかに豊かに伝えることになるか、このイスラエル・ティーチング・レターをとおして何年も私は証してきました。また、地勢やこの地の持つ特性、各地点の距離関係、気候なども我々の聖書理解の向上に大いに役立ちます。
たとえばヨシュア記8章には、イスラエル人たちが神の勝利の約束をいただいてアイという町を攻める話が書かれています。「そこで、ヨシュアは戦う民全部と、アイに上って行く準備をした。ヨシュアは勇士たち三万人を選び、彼らを夜のうちに派遣した。」(8:3)
カラスが飛ぶように直線距離で見るなら、ヨルダン渓谷の町エリコと中央山地上のアイとの距離はそれほど離れていません。約1230mほどの上り坂です。しかし実際には道が悪く、石がゴロゴロした岩地や切り立った小渓谷を登らなければなりません。昼間歩くだけでも十分難しい道です。3万の兵士を連れ、夜の暗闇に紛れての行軍は神の助けなしには不可能に近い業でした。
このように他の多くの聖書箇所についてもそうですが、この地でイスラエルの民が経験した危険や祝福、神の奇跡の重大性は、実際にイスラエルの地を知ることによってより深く理解することができるのです。また、聖書の地イスラエルに関する数多くの興味深い真実を知っていれば、イスラエルの出来事について書かれた聖書の記述を読むとき、素晴らしい資料とすることができます。
◆位置関係と大きさ
聖書の地は数多くの名で呼ばれています。カナン、乳と蜜の流れる地、約束の地、イスラエル、ユダ、イドメア、そしてパレスチナです。また聖書には、イスラエルの12部族それぞれの相続地として神から割り当てられた場所や地形を表す名など多くの地名も出てきます。たとえば、ユダヤ、サマリヤ、ガリラヤ、シェフェラー(海岸平野)、アラバ、ネゲブなどです。現代イスラエル国家はこれらの地域の多くを所有していますが、これは以前に神から約束された大きな土地の一部分にしか過ぎません。
聖書には、他にもこの土地につけられた解説的あるいは詩的な名前が書かれています。ベウラー(イザヤ62:4「夫を持つもの」の意)、聖なる地(ゼカリヤ2:12)、インマヌエルの地(イザヤ8:8)、エシュルン(申命記33:26、イザヤ44:2)、ヘブル人の国(創世記40:15)、ユダヤ人の地(使徒10:39)、麗しい国(ダニエル8:9)、良い山地(申命記3:25)、慕わしい国(ゼカリヤ7:14)、そして主の国(ホセア9:3)などです。 |