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 2000年たった今なお、サマリヤ人はゲリジム山を神の聖なる山だと信じ続け、この山上で来る年も来る年も、過ぎ越しの供え物の儀式を忠実に守ってきました。

 まさに太陽の沈む直前、私たちはそこにいました。サマリヤの大祭司が集まり、会衆の前で出エジプト記11−13章が読まれました。 しばらくすると、サマリヤ人共同体の人々が、15人ごとに一匹の羊を連れてきます(出エ12:4)。 儀式の前、過ぎ越しの羊は、近くの広場で守られています。そこで約1週間、その羊が神に受け入れられる、しみや傷のないものであるかどうかが確認されます。共同体の人々はみな純白の着物を着用し、古代サマリヤ語で読まれる言葉に耳を傾けます。「羊が夕暮れにほふられる」と記された個所(出エ12:6)で、薄刃の小刀を手にした人々が、すばやく一刀のもとに羊の喉をかき切ります。 人々が神の前に歓声を上げるとき、血が地面に流されます。その晩、注意深く監視されていた43匹の羊が奉げられるのを見ました。少しの傷があっても、その羊は不適格となり、別なものと取りかえられます。

 それから聖書に従って、羊の皮をはぎ、臓物を取り除きます。特別な薪で、強火で燃やされ、主への芳しい香りとして焼き尽くします。私たちの低い屋上には、すぐに熱風が吹いてきて、呼吸ができないほどの刺激臭がただよってきました。燃える脂肪と肉の煙は、もうもうたるもので、とても芳しいかおりとは言えなかったと告白せざるをえません。

 その後きれいに洗われ、塩できよめられます(レビ2:13、マルコ9:45)。まるまる焼くために、特別な焼串に刺され、頭とひずめをつけたまま、注意深く取り扱われます(出エ12:9)。堅い岩を切り込んだ大きな窪みは、オリーブの薪で数時間も燃やされ、加熱され、今や羊を焼くばかりに準備が整っています。6匹の羊が丸ごとそれぞれの穴におろされ、枝で覆われ、特別に準備された粘土のふたで焼き穴がふさがれます。何時間か焼き、午後11時半頃炉が開かれます。各家庭が自分の分を取り、家でマッツァ(種無しパン)と苦菜を添えて、大急ぎでそれを食べます。すべては聖書に書いてあるとおりです(出エ12:8、11)。

 昔のラビは、「罪のない生き物が、あなたの罪を背負い、命が絶たれるこの儀式を目撃することは、罪の結果に関するメッセージを生々しく伝える。」と言いました。聖書は、「罪の報酬は死である」と言っています(ローマ3:23)。神殿時代、動物の死とその血が、奉げる者の罪を覆いました。もちろん、クリスチャンにとっては、イエシュアが「世の罪を取り除く神の子羊」であり、その死と復活が私たちの罪の代価として、完全に支払われました。もはや、私たちはモリヤ山やゲリジム山の祭壇に、動物を連れて行く必要はありません。「罪の報酬は死である」に続いて、「神の賜物は私たちの主イエス・キリストを通しての永遠の命である」と記されています(ローマ3:23)。

 
 
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