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 しかし現実には、今日の世界におけるユダヤ人人口はわずか1千5百?1千7百万人に過ぎません。一度滅んだ国が、イスラエル民族国家として樹立し再興されているというこの事実は、神のアブラハムとの無条件契約に基づくものに他なりません。神から選ばれたイスラエル民族には、諸国の民とは違う独自の役割があるのです。

  ・人類に神の救いを知らせる。
  ・神が語られたみことばを記録し、保存する。
  ・神とイスラエル人との関わりを通し、神のご性質を明らかにする。
  ・人間の関心をメシアに合わせる。

これら4つの事柄は、神がイスラエルに与えた大きな役割です。

 神の計画を阻止しようとする者は、神の御心を表す民であるイスラエルへ敵対するという形を表します。そして、神の計画に賛同する者は、イスラエルに対する協力という形を表します。聖書の土台に立って神に協力し、イスラエルを祝福する人々は、神からの恩恵を受け、神の計画を阻止しようとする人々は、神の怒りを受けるでしょう。神がアブラムといけにえの血を流す契約を交わされたとき、イスラエルの背きに対する不吉な警告がありました。

 「彼は申し上げた。『神、主よ。それが私の所有であることを、どのようにして知ることができましょうか。』すると彼に仰せられた。『わたしのところに、 三歳の雌牛と、三歳の雌やぎと、三歳の雄羊と、山鳩とそのひなを持って来なさい。』彼はそれら全部を持って来て、それらを真っ二つに切り裂き、その半分 を互いに向かい合わせにした。しかし、鳥は切り裂かなかった。猛禽がその死体の上に降りて来たので、アブラムはそれらを追い払った。」(創世15・8-11)

 「猛禽」は、神の人類救済計画に敵対する霊的象徴としてとらえられています。神に敵対する邪悪な者は、アブラハム契約の調印を妨害することに失敗しました。この時から、彼らは神の無条件契約の成就を阻止しようと、歴史の中で策略を企てては実践してきたのです。ここで唯一可能な手段が、アブラハムの子孫を抹殺することでした。このような暗やみの力が働く中、イスラエル民族の歴史は彼らが約束の地に住んでいるか否か、ディアスポラのユダヤ人であるか否かにかかわらず、ただ、生きていくこと、生存権を守ること自体に多大な努力とあらゆる資源を費やしてきたのです。

 現在、イスラエル国防軍は世界第4位の大きさとなりました。国家誕生からの短い近代史において、現実の脅威から国を防衛するために、国民は男女を問わず繰り返し戦闘に招集されています。もう一つのユダヤ人の戦いは、ユダヤ人がユダヤ人であることを妨害されたり、ディアスポラにおいて離散先の社会に同化させられたりする、目には見えない脅威との戦いでした。

 物理的にイスラエルを破壊しようとする試み

 イスラエルが民族として神から与えられている召しの成就を妨害しようとする二つの企てがあります。一つは、物理的にイスラエルを滅ぼす試み。二つ目は、イスラエル民族の独自性を取り除こうとする試みです。まず、一つ目の「物理的」なことから見ていきましょう。

 2005年8月、イランの大統領に選出されたマフムード・アフマディネジャドは、「イスラエルを地図から抹消する」と繰り返し宣言し、公約としました。それは、イランの軍事能力開発によって、よりいっそう悪意ある現実的な脅威となりました。イスラエルの歴史の中には、彼のような考えをもつ先駆者が幾人かいました。

 
 
 
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