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 都市は必ず水源の近くにありました。人々は水源を隠し、城壁に囲まれた都市の内部に水を引く特別な水道を掘りました(第2列王記20:20)。敵に包囲されても、住民は容易に水を得ることができました。このような水道は、現在もエルサレムやハゾル、メギド、ベルシェバで見られます。聖書における大切な都は、水源地にちなんでその名がつけられました。すなわち、ベルシェバ、ベエトロ、ベエリルム(ベエルは「井戸」の意)や、エンゲディ、エンガンニム、エンロゲル(エンは「泉」の意)があります。また、大きな事件は水源地で起きました。ダビデ家とソウル家の戦争があったギベオンの池(第2サムエル2:13)、ケブロンの池(第2サムエル4:12)、ヤコブの池(第1列王22:38)、盲人がイエシュアによって癒された、エルサレムにあるシロアムの池(ヨハネ9:1-12)等です。

◆水源地
 イスラエルには、数多くの水源地がありましたが、それらがみな利用できたわけではありません。一年をとおして雨が期待できるわけではなく、年に4ヶ月しか雨が降りません。冬季に雨が降らない場合、人々は必死になって主の助けを呼び求めました。あわれみのうちに、神は彼らの祈りに「雨の祝福」をもってお応えになりました。では、水源となっていたものは何でしょうか。

貯水槽:最も当てにならないのが、貯水槽を水源とすることです。石灰岩の地では、地下に貯水槽を掘り、内部にしっくいを塗って、雨水を導入するのは比較的容易です。貯水槽は共同の資源として用いられましたが、後に人々はそれぞれの家の下に槽を掘り、屋上からの雨水を貯えだしました。それは水を新鮮に保存するために、日光が入って藻類が繁殖することがないよう、完全に密封した地下「タンク」でした。この水源は、新しい冬の雨の前に完全に干上がってしまうので、かえって不快なものになることは容易に想像がつきます。それでも、自分自身の貯水槽を持っていることは祝福のしるしでした。ヒゼキヤ王を打破するため、「ヒゼキヤの言うことを聞くな…..私と和を結び、私に降参せよ。そうすれば、お前たちは皆、自分のぶどうと自分のいちじくを食べ、また自分の井戸の水を飲めるのだ」(第2列王18:31)という祝福を約束して、エルサレムの人々を得ようとしたアッシリヤの王セナケリブの空しい約束を考慮してみてください。

井戸:どうせ持つなら、井戸の方が勝っていました。一年中豊富に、比較的きれいな水を地下から汲み上げることができたからです。しかし、それでも水はよどみ、干期の終わりには古くなりました。そして干ばつがやってくると地下水面が落ち、井戸が枯れることもあります。この暑い荒地の気候のもとでは、井戸を持つことは、生死を分けることさえ意味します。それで、井戸は必死に保護されました。聖書では、井戸の所有権をめぐって、多くの小競り合いを見ることができます(例:創世記26:19-21)。

 共同で使う井戸を掘る羊飼いたちは、必ずその上に重い石を置き、少なくとも3人いなければフタが開かないようにしました。これは通りかかりの盗人が、井戸の水を盗んだり、あるいは利用者が自分の分け前以上に取ることがないようにするためです。羊飼いと井戸は、ヤコブがその将来の花嫁・ラケルに出会った中心場面です。創世記29章にはこうあります。「ヤコブは旅を続けて、東の人々の国へ行った。ふと彼が見ると、野に一つの井戸があった。そしてその井戸のかたわらに、三つの羊の群れが伏していた。その井戸から群れに水を飲ませることになっていたからである。その井戸の口の上にある石は大きかった。群れが全部そこに集められたとき、その石を井戸の口からころがして、羊に水を飲ませ、そうしてまた、その石を井戸の口のもとの所に戻すことになっていた」(1-3節)。

 
 
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