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No.113(2007/3/16)

ヨーロッパ VS アメリカ

EU(ヨーロッパ連合)がハマスの加わるパレスチナ自治政府を
容認する動きがあります。またシリアとの関係改善にも動き始めており、
イスラエルは懸念を表明しています。
一方、アメリカではAIPAC(アメリカイスラエル公共問題委員会)が開かれ、
イスラエル支援者の多さをアピールしました。

イスラエルではウィノグラード会議の結果、前倒し総選挙の見通しが濃厚になってきました。
支持率の下がっているカディマでは、オルメルト首相を更迭することで
総選挙を回避するのではないかと言われています。

ガザ北部国境での平穏が保たれていることを受けて、
ガザ市民の農業での就労が再開されました。
約20,000人が仕事を得ることができました。
祈りは聞かれています。今月も主にとりなしましょう。

わたしは、あなたの神、主である。
わたしはあなたに益になることを教え、あなたの歩むべき道にあなたを導く。(イザヤ48:17)


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反イスラエルに傾くヨーロッパ
親イスラエルのアメリカ
首相交代?カディマ危機
ガザからの朗報

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■ 反イスラエルに傾くヨーロッパ

EUの調査によると、EU市民の59%が、イスラエルを世界の平和を壊す国のトップに上げました。イランや、イラク、北朝鮮をよりもイスラエルの方が平和の妨害者だと考えていることになります。(写真:EU本部ビルの一部(バベルの塔に似せていると言われる)

また、ギャラップ(アメリカの世論調査機構)の調査によると、イスラエルが世界にマイナスの影響を与えていると考えている人は、ドイツ77%、フランス66%、イギリス65%でした。ヨーロッパとアメリカには考え方に大きな違いがあります。アメリカとイスラエルが「これ以上テロはゆるせない」と考えているのに対し、ヨーロッパの人々は「これ以上の戦争はいらない」と考えています。

イランに関しては脅威だと感じてはいるものの、この問題はいつか立ち去ると願って何もしないでいる方がよいと考えています。むしろ、何か行動をおこしそうなアメリカとイスラエルこそ世界平和を損なう原因をつくっていると考えているのです。

  昨年11月、ヨーロッパでは、シリアが制作した反イスラエル番組「アル・シャタット」がサテライトTVを通して放映されました。ユダヤ人を「血を飲む怪物」「世界を牛耳るもの」と訴える番組です。現在、ユダヤ人への憎しみが最も顕著な国はフランスです。フランスではユダヤ人への暴力が増えるだけでなく悪質化しています。フランスのチーフ・ラビは、ユダヤ人に対し、外出するときは「キッパ(ユダヤ人男性が頭に着ける小さな帽子:写真)」をかぶらず、野球帽か何かにしなさいと指導しています。キッパはユダヤ人であることをアピールするからです。

<EUハマス容認?>
パレスチナ自治政府のアッバス議長とハマス幹部らは、挙国一致のためサウジアラビアで会談を持ち、「メッカ合意」に至ったことはハイメールでもお伝えしました。(写真右:ハマス・マシャアル氏、サウジ国王とアッバス議長)

「メッカ合意」には、カルテット(EU,UN,アメリカ、ロシア)が提唱する和平の3原則が明確に含まれていませんでした。3原則とは@イスラエルの存在権を認めるA暴力の停止Bそれまでの合意内容の履行です。

 イスラエルは失望しましたが、EU(ヨーロッパ連合)は、一定の評価を示しました。これについて、カナダ訪問中のリブニ・イスラエル外相は12日、「ハマスは、イスラエルを認めようとしていない。彼らはパレスチナ人の益をはかるためにではなく、ただイスラエル排斥のためにテロ暴力を行っている。ハマスが交渉のパートナーになりうると考えることは間違いである。ハマス容認の姿勢は和平が停滞するだけでなく、テロを助長することである。」と警告しました。

<EUシリア支援>
EU主任外交官ソラーナ氏は、14日、シリアのアサド大統領と会談後、ゴラン高原がイスラエルからシリアへ返還されるよう支援すると発表しました。ソラーナ氏はレバノン情勢を改善する目的で、レバノンに次いでシリアを訪問していました。ソラーナ氏の訪問は、アラブ諸国とEUの関係が改善していることを示しています。

*なぜEUは反イスラエルに傾きやすいのか
(Jerusalem Center for Public Affairsが2005年に発表した報告より)
@ テロへの危機感が弱いため、イスラエルが直面している問題を理解できない。
 戦後、ヨーロッパは共産圏に対する防衛を実質的にはアメリカなど他国に頼っていました。
結果、自衛しなければならないという危機感を持ちにくい体質となりました。この体質が、ヨーロッパ内にテロがおこっているにも関わらず、有効な対策を打ち出せず、イランへの対策も甘いことの原因になっていると考えられています。

A ヨーロッパはアラブ諸国、とりわけイランの石油に依存している。
アラブ諸国との関係維持のため、イスラエルがスケープゴートに使われる傾向にあります。 (写真左:冒涜されたユダヤ人墓地)

B ヨーロッパに多数のイスラム系移民が存在している。
防衛問題と同様に、ヨーロッパは戦後、経済回復発展のため、多数の移民者を受け入れてきました。その中には、多数のイスラム教国出身者がいました。現在ヨーロッパで起こっている激しい反ユダヤ暴力は移民者が関係している場合が多くなっています。

<祈り>
  1. ヨーロッパのユダヤ人が、早くイスラエルへ移民できるように


  2. ヨーロッパの教会がユダヤ人を助け、現地でのとりなし手となるように


  3. 主のあわれみで、世界のユダヤ人とイスラエルが守られるように
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■ 親イスラエルのアメリカ

ヨーロッパが反イスラエルに傾く一方、アメリカは、高い親イスラエルを維持しています。むしろ10年前、20年前よりもイスラエルを支持する人々は増えています。現在、イスラエルを支持すると答えた人は58%、パレスチナ人を支持すると答えた人は20%でした。

<AIPAC(American Israel Public Affairs Committee)>
AIPACは、アメリカ議会で、ロビー活動を行う親イスラエル組織です。アイゼンハワー大統領の時に結成され、アメリカ政府が親イスラエル政策を維持するように働きかけてきました。現在、ワシントンDCで最も実力有る25団体のひとつに数えられています。1987年、ニューヨークタイムスは、「AIPACはアメリカの中東政策を決めるかなめである」と評しました。

AIPACのメンバーはユダヤ人、非ユダヤ人10万人から成り立っています。AIPACの会議には、アメリカのチェイニー副大統領をはじめ、オルメルト首相、リブニ外相の他様々な著名人がスピーチを行い、アメリカとイスラエルの関係強化をアピールします。クリスチャン・シオニストの代表として今年はアメリカのコーナーストーン教会(テキサス州・18000人)のジョン・ハギー牧師がスピーチを行いました。(写真右)

*ハギー師のミニストリーは全米で160のテレビステーション、50のラジオステーション、ネットワークなどを通じて週に9900万人に福音を伝えています。このミニストリーだけですでに850万ドル(約10億円)が献金されています。(旧ソ連のユダヤ人をイスラエルへ移民させるために使われました)

AIPACの最近の主な業績
  1. ハマス、ヒズボラ、イスラム聖戦を孤立させるため、厳しい経済制裁をおこなうよう政府に働きかけ、実施された。
  2. ハマスの資金源となっているアメリカ基盤の「聖地基金」を、大統領府からの指示で凍結させた。
  3. 爆発物による攻撃からイスラエルを守るため、2800万ドル(約30億円)の予算を通過させた。資金は爆発物を安全に処理するためのアメリカ製のロボット、スキャナーなど最新鋭機器配備に使われた。

<北米系移民>
2000年以降、アメリカやカナダ、イギリスからのユダヤ人のイスラエル移住が増えています。今年1月移住1万人を数えました。北米系ユダヤ人の移住を助けているのは「ネフェシュベネフェシュ(NBN)」というユダヤ人団体。http://www.nbn.org.il

いままでは、飛行機をチャーターし、片道切符を支給して、移住者家族をイスラエルへ連れてきていました。しかし、さらに移住をしやすくするため、イスラエル航空エルアルの通常のフライトでもイスラエルへ移住できるようにするとNBNは発表しました。14日、初めて通常のフライトでアメリカから移住してきた人々が到着しました。少人数で来る方が、空港での移住手続きがスムースに運びます。

  北米系の移住者は、若く経済力があり、かつ聖書的な概念のもとで移住を決めた人々です。試練のなかにあるイスラエルにとっては大変大きな祝福です。

<過越準備>
4月3−9日は過越しと種なしパンの祭り(ペサハ)です。社会福祉の調査によると、過越しの準備ができない貧しいイスラエル人の数が昨年に比べて20%も増加しています。多くのチャリティー団体が支援を行っています。

「メイール・パニーム」という団体は過越しのために12,000個の食糧支援と、5,000人を「セダー」と呼ばれる過越しの特別な夕食に招待することになっています。これらのチャリティー団体の多くが北米系の団体によって支えられています。

<祈り>
  1. イスラエルを支援するアメリカに主の祝福があるように


  2. AIPACの働きがこれからも用いられるように


  3. 北米系の移住者が様々な困難に耐え、イスラエル人になっていけるように。
    特に幼い子どもたち、すぐに兵役に行く青年たちを覚えて。
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■ 首相交代?カディマ危機

昨年のレバノン戦争の戦争責任を究明しているヴィノグラード委員会が、オルメルト首相の退陣と前倒し総選挙を指示する可能性が高まってきました。現在の世論調査によると、カディマの支持率が落ちており、今のまま総選挙になるとリクード(ネタニヤフ党首)が政権をとると見られています。

カディマでは、首相を交代させてでも総選挙を回避することも検討されています。次期首相候補は、リブニ現副首相兼外務相、モファズ元国防相、ペレス元首相などです。リブニ外相が有力候補と見られています。

<祈り>
  1. イスラエルの指導者、議会のすべての決定を主が導いて下さるように


  2. 現職のオルメルト首相が支えられるように
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■ ガザからの朗報

ガザではハマスとファタハの衝突が続いて、ガザの市民生活の危機が報じられていました。しかし、ここ4ヶ月ほどカルニ検問所が平穏であったことを受けて、ガザ北部、とくにベイト・ラヒアでの農業が再開されました。

イスラエル国防軍とパレスチナ人農業組合が協力して実現したもので、この4ヶ月間に約20,000人が就職できました。うち19,100人は農業従事者です。この人々には平均8人の家族がいると思われ、経済効果は大きいと予測されています。(写真:ガザの少女)

1,300トンのいちご、1,800万本の花がヨーロッパへ輸出され、14,000トンの野菜がイスラエルでの販売のため、検問所を通過しました。これは昨年の2倍にあたります。農家はさらに畑地を増やしていく考えです。(エルサレム・ポスト)

<祈り>
  1. ガザへの祝福に感謝 平穏が続いて人々の生活が改善するように


ニュース情報源:GPO(イスラエル・プレスセンター)、
           イスラエル外務省HP、ハアレツ、
           エルサレムポスト、アルーツ7、イスラエルインサイダー、
           CNN、BBC、イスラエル国防軍HP、外務省HP、アル・ジャジーラなど

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