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 かつて、賀川豊彦氏は日本の軍部の中国侵略に対し、全国非戦同盟を結成し、自ら委員長となって戦争に抵抗して次のように述べています。

 「……私は悲しかったのです。なぜならば、われわれ日本人が中国人に対し、愛の法則を破壊し続けてきたからです。……たとえ私が日本の代わりに100万回謝罪しても、日本の罪を謝りきれないでしょう。……私は無力過ぎます。私は恥じます。私は日本の軍閥を感化することができませんでした。」と。

 この時の賀川氏の告白こそ、キリスト者の戦争責任告白の原点ではないでしょうか。時代がどう変わろうと、これはキリスト者として、日本人として堅持すべき原則だと思います。

十字架こそ平和の基
 パウロはエペソ人への手紙2章14節以下で「キリストこそ私たちの平和であり、二つのものを一つにし、隔ての壁を打ちこわし、……敵意は十字架によって葬り去られました。……こういうわけで、あなががたは、もはや他国人でも寄留者でもなく、今は聖徒たちと同じ国民であり、神の家族なのです。」と述べています。パウロはユダヤ教の指導者として、キリスト者に対して強い反感と偏見をもち、徹底的に差別し、敵対していました。しかし、キリストによって新しくつくり変えられ、すべての敵意を十字架にかけて葬り去った新しい人となりました。

 実に主は、私たち一人一人を新しくつくり変えるために十字架で死んでくださったのです。主は十字架上で、「父よ、彼らをお許しください。」と祈られました。人間、何人も神から許してもらわなければならない存在です。神の許しなどいらんと思う人こそ、許しが必要なのです。主はまた十字架で「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」と叫ばれました。罪の報酬は死です。死とは神から捨てられること、断絶されることです。主は私どもの罪の身代わりとなって、この恐るべき死を実際に味わわれたのです。だから主は、すべてが「完了した」と勝利宣言をされました。ここに一回限りで、完全の、永遠のあがないが実現しました。実に、キリスト者の罪と死からの救いは永遠に完全で、何一つ不足もなく、アダムの堕落以来、人類を不幸と不安と死に陥れていたサタンの策略は、完全に破壊されたのです。それゆえ、パウロは「ユダヤ人はしるしを要求し、ギリシャ人は知恵を追求します。しかし、私たちは十字架につけられたキリストを宣べ伝えるのです。」と明言しています。これこそ、まさに十字架の福音であり、平和の福音です。この十字架の福音と平和を確保して前進することが今、キリスト者に最も求められていることです。

 
 
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