◆真珠が意味するもの
超正統派の人々はグループになって議論を戦わせながら聖書を綿密に研究します。当然、新約聖書の研究も始めたわけですが、この真珠の例え話でつまずいてしまいました。どうしてもその意味を解釈することができなかったからです。
ユダヤ人は旧約聖書の教えに基づいて、厳しい食物規定を守っていますが、貝類は彼らにとって汚れたものに分類されます。その汚れた貝から取り出される真珠を、なぜこの商人は全財産を売ってまで手に入れる必要があったのでしょう。彼らにはその価値をどうしても見出すことができませんでした。結論の出ない議論が長い間続きました。そしてとうとうある日、一人の人が「分かった!」という声を上げたのです。彼が神から頂いた答えは、次のようなものでした。
汚れた貝から出てきた真珠は、異邦人を意味します。商人であるイエスは、自分の持ち物(命)をすべて売って、異邦人である私たちの命を買い取ってくださいました。イエスにとって、この真珠はすべてを失うのに匹敵するほど価値があるものだったのです。
使徒行伝のペテロの記事を思い出してください。「ペテロは祈りをするために屋上に上った。昼の十二時頃であった。すると彼は非常に空腹を覚え、食事をしたくなった。ところが、食事の用意がされている間に、彼はうっとりと夢ごこちになった。見ると、天が開けており、大きな敷布のような入れ物が、四隅をつるされて地上に降りて来た。その中には、地上のあらゆる種類の四つ足の動物や、はうもの、また、空の鳥などがいた。そして、彼に、『ペテロ。さあ、ほふって食べなさい。』という声が聞こえた。しかしペテロは言った。『主よ。それはできません。私はまだ一度も、きよくない物や汚れた物を食べたことがありません。』すると、再び声があって、彼にこう言った。『神がきよめた物を、きよくないと言ってはならない。』 こんなことが三回あって後、その入れ物はすぐ天に引き上げられた。」(使徒10:9-16)
この後、ペテロに何が起こったでしょうか。ユダヤ人から異邦人に対する最初の伝道が開始されました。そして福音が全世界に広がっていきました。その後約2000年が経過した現在、その恵みが私たちにまで至りました。にもかかわらず、肝心のユダヤ人はその福音から取り残されたままです。
◆天国の門
しかし、そこには大きな希望があります。天国の門は何でできていると書かれていますか。「真珠でできている」と書かれています。イチジクに葉が出て、実がなり始めた現在、真珠である異邦人の門を通って、多くのユダヤ人が天国へ導かれる時がやって来ました。ユダヤ人から流れ始めた福音の恵みが、今度は再び異邦人を通してユダヤ人に戻されようとしているのです。
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