◆マサダでの入隊式
イスラエルでは、男女共に兵役が義務付けられており、若い頃から国を死守する理由を深く学はされます。そして新しい兵士の入隊式は、あのいにしえの場所、マサダの頂上で行われます。
悲劇を繰り返さないことを確認すると同時に、イスラエル国民としての団結を学ぶという意味が、この入隊式にあります。聖書には、イスラエルが戦いに勝利した場所がたくさん記されていますが、マサダは決して戦いの勝利を象徴する所ではありません。一番強く象徴されているのは、ユダヤ人の団結であり、家族愛です。坂道を作る同胞に手を下すことができなかったのは、同じユダヤ人であり、兄弟であったからです。
なぜ、捕虜となった同胞に手を掛けなかった彼らが、お互いを殺し合うことができたのでしょう。また、辱めを受けるより、死を選んだ方がましだと決断した彼らは、なぜ、自殺を選ばずにお互いを殺し合うことを選んだのでしょう。それは、自決は神の御前に罪であると知っていたからです。相手の了解の下に、愛をもって剣を刺し通すことは、神の赦しが得られると信じていました。それゆえに、最終的に罪を犯す役目を担う人を、くじで選ぶしかなかったのです。彼らは死を目前に控えても、神に対する恐れを持ち、その提を守ろうとしました。また、兄弟と神に対する愛の実践をしたのです。マサダの悲劇は、現代の私たちに、人類に対する愛と、神に対する従順を教えてくれます。
「わたしの民よ。見よ。わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたをその墓から引き上げて、イスラエルの地に連れて行く。わたしの民よ。わたしがあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓から引き上げるとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。わたしがまた、わたしの霊をあなたがたのうちに入れると、あなたがたは生き返る。わたしは、あなたがたをあなたがたの地に住みつかせる。このとき、あなたがたは、主であるわたしがこれを語り、これを成し遂げたことを知ろう。…主の御告げ。……」(エゼキエル37:12-14)
帰る故国がないために苦しみ続けてきたユダヤ人のために、神があの土地を回復してくださいました。ユダヤ人には今やっと、帰る場所ができたのです。土地を回復してくださった神は、今度はユダヤ人の霊を回復させようとし亡おられるのです。 |