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BFP JAPAN A.T. 2000年7月

 「天が地よりも高いように、わたしの道は、あなたがたの道よりも高く、わたしの思いは、あなたがたの思いよりも高い。」(イザヤ55:9)

 今回のプレイヤーレターでは、「祈りは天に届いているのか」というテーマを取り上げたいと思います。神のご計画はあまりにも遠大かつ緻密で、今、目の前で起こっている出来事一つだけを取ってすべてを判断することはできません。なぜなら、後になってみないと、神が本当に意図しておられるご計画の全体像を理解することができないからです。では、私たちの祈りはどのような形で天に届いているのでしょうか。

◆ある牧師の挫折と復活
 ある有名な牧師先生の息子さんが大学受験に臨みました。彼は学業優秀、品行方正、スポーツ万能、また卓越した音楽の才能に恵まれていました。周囲からは神童と呼ばれ、毎朝、早天祈祷会への出席も欠かさないほど信仰熱心な青年でもありました。教師や両親はもちろんのこと、本人さえも大学合格を疑いませんでした。

 しかし、蓋を開けてみればまさかの不合格。教会の落胆は非常に大きなものでした。彼を息子のようにかわいがっていた信徒たちが、「主よ。なぜですか。彼の明るい未来のために、こんなに一生懸命祈ってきたのに、あなたは私たちの祈りを聞いておられなかったのですか! 彼が神さまに用いられる人になるようにと、あんなに祈ってきたではありませんか……」と、涙ながらに祈りました。
 そして、周りの人々以上に傷つき、落胆し、絶望したのは彼自身でした。成すことすべてが完璧な形で進んできたのに、この失敗は大きな挫折となりました。そして、一時は神への信頼さえも失ってしまいました。精神も行動も荒れ果て、以前とは別人のように粗野な行動を取るようになっていきました。

 何もかも順調だった彼にとって、この挫折から立ち上がるのは容易なことではありませんでした。しかしどんな状況のときにも神がともにいて、彼を励まし導き続けてくださいました。大学受験に失敗したことで、価値観が根底から崩されることになった彼は、この経験をきっかけとして、徐々に神による価値観を再構築するようになったのです。

 現在は、素晴らしい牧会者として神の仕事に従事しています。後になってあのときを振り返り、彼はこう語っています。「今、思い返してみると、なんであんなに悩んだのだろうと、不思議に思うほどです。本当に落ち込みました。人から見れば、受験の失敗くらいでなぜ……というほど荒れ果て弱ってしまいました。私は自分を完璧な人間だと思っていました。自分の力で何でも成し得たので、周りの人々が馬鹿に見えるほどでした。自分にできないことなどないのだと思っていました。しかし、絶対に大丈夫だと思っていた受験さえ、己の力が及ばないことを知って、『私には何でもできる』という価値観から、『私には何もできません。神がすべてをなさるのです』という価値観に変えられたのです。あれは本当に痛い経験でしたが、あのことがなければ、私は真の意味で人々を牧会することなどできなかったでしょう。今は少なからず人の痛みを理解することができるようになりました」

 
 
 
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