|
|
 |
 |
 |
 |
関係作りを通して
ある家からペンキ塗りの依頼がありました。そこに住む女性は、アルツハイマーで車椅子に座っていました。仕事が終わったとき、その女性の娘さんが、「素晴らしい仕事をしてくださってありがとうございました!」と心底喜んでくれました。彼女はユダヤ教的思想を強くもっている人でしたが、「こんなに素晴らしい仕事ができるのは、ベストを尽くしているからですよね。本当にありがとうございます」と言ってくれました。
また、ある日ジェームスが多忙を極めていたとき、ソーシャルワーカーから電話があり、何とか仕事を引き受けてくれないかと依頼がきました。忙しかったため、早く終わらせようと、ドリルを片手にその家を訪ねました。ドアを開けてくれたのは90歳ぐらいのおばあさんでした。彼女はジェームスを見た途端、何も言わずに泣き始めました。泣くばかりで全く話ができないおばあさんのために、彼はソーシャルワーカーに電話をし、いったいどうしたのか聞いてもらわなければなりませんでした。なにせ彼女はヘブライ語しか喋れなかったからです。
電話を代わると、おばあさんはさらに大声で泣き出しました。しゃくりあげる中、ようやく分かったことは、彼女には全く身寄りがなく、必要を抱え困り果てていたというのです。また、訪れる人もなく、ジェームスが6週間ぶりのお客でした。寂しくて寂しくて、身がちぎられるような思いだったと言うのです。ただ誰かと一緒にお茶を飲みたい、そう願っていたのです。この働きをする中で、伝道は言葉だけで行うものではないのだということを、つくづく思わされるとジェームスは言います。
また、五カ月ほど前の出来事です。ペンキ塗りの依頼がありました。奥さんが頼んできたのですが、ご主人は大工チームの訪問を拒んでいました。以前、別の所へ修繕を頼んだときひどい目にあった経験があり、前回同様、失敗するのではないかと怪しんでいたのです。最終的に彼はソーシャルワーカーに説得されて、チームの訪問を許可してくれました。
修繕の仕事の半分が終わった頃に彼は、「素晴らしい! なんて美しいんだ!」と感動の叫び声を上げていました。翌日には満面の笑顔で「ようこそいらっしゃいました! ありがとう! ありがとう!」とチームを出迎え、せっせとお茶やお菓子を出してくれました。最終日にはピザをご馳走してくれ、「あなたは私が何を頼んでも『分かりました』と快く引き受けてくれました。それが嬉しかった」と、修繕技術以外の面でも感動を覚えてくれました。また、チームの態度や短い時間の中で構築されたお互いの信頼関係に、深く心を動かされたようでした。
|
|
|
 |
|
 |
|
|
|
|