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 「それゆえ言え。『神である主はこう仰せられる。わたしはあなたがたを、国々の民のうちから集め、あなたがたが散らされていた国々からあなたがたを連れ戻し、イスラエルの地をあなたがたに与える。』」(エゼキエル11:17)

 終りの日に、イスラエルの民が約束の地に集結するというこの預言が、これほどまでに成就している時代が今までにあったでしょうか。イザヤ書、エゼキエル書、エレミヤ書、ダニエル書に見られる数多くの預言が、今は新聞やテレビで確認できる時代となったことを強く感じています。今でこそ、移民のニュースは見慣れたものとなりました。

 聖書の預言の輝かしい成就であるはずの移民。しかし、その帰還の行程は決して華々しいものではありません。エジプトで受け入れられた古代の出エジプトの民とは違い、現代の出エジプトの民は離散先で祝福されないこと、歓迎されないこと、異端者としての苦しみと悲しみを味わってきました。

 彼らは貧しさ(旧共産圏の経済破綻)、病(ウクライナでチェルノブイリ原発事故で被爆した人々など)、反ユダヤ主義(今や世界規模)に苦しみ、イスラエルに未来への希望と平和な生活を求めてやって来ます。その道のりとて、昨日、今日の決断で成ったわけではありません。特に旧共産圏では、非効率極まりない官僚主義体制の中で、苦労しながら、出国のために必要な書類をそろえ、本来ならばとてもまかなえないような費用を要するパスポートを、ユダヤ機関やクリスチャン団体の支援を受けてやっとの思いで手に入れた結果なのです。彼らにとっては帰還の実現そのものが、心も神経もすり減らしながら、気の遠くなるような細い細い希望の糸を何年も手繰り続けて、やっと開いたものなのです。

 祖国への希望を胸に抱き、持てるだけの財産を、いつ破れるとも限らない布団ケースのような薄いナイロンバッグに携えて(離散先で財産の持ち出しを許されず、没収されるケースも多々ある)、空路・海路で世界中から、生まれて初めての祖国へと戻ってきます。しかしこの時点で、彼らが面するであろう試練はまだ、序章にしか過ぎません。

一筋縄ではいかない国・イスラエル
 イスラエルという国の印象を、自身もアメリカからの移民としての経験をもつ里親プログラム責任者のトム・クーパーは次のように語っています。

 「イスラエルは明暗のはっきりとした国である。古代の要素が完全な現代化を阻み、社会主義に民主主義が取って代わり、世界中のあちこちから、それぞれの豊かな文化を携えて戻ってくる。各グループはイスラエルのユダヤ文化には簡単には染まらない。

 
 
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