毎月のように、日本全国の皆様から、イスラエルの貧しい方々を覚えて愛の献金が寄せられます。その額面一つ一つの背後に、どれほどのご苦労とご忍耐があったことでしょうか。イスラエルにおける失業率がさらに上昇し、中流と言われていた人々まで慈善団体に助けを求め始める中、皆様がそれぞれの苦境の中にあっても、喜びをもって捧げてくださるご支援は、現地の人々の生命線です。改めて、心から感謝を申し上げます。
今回は、食料にスポットを当て、皆様の尊い贈り物がどのような過程を経てイスラエルの人々の手元に届いているのか、その旅路をたどってみたいと思います。
まず、皆様からお預かりした献金のデータが、イスラエル本部へ送られます。本部のエズラ作戦部門は、各国から集められたデータを基に、次の月の予算案を算出します。この時に、BFPイスラエル支援センターのその月、物資購入に必要な金額、配給される物資の総数が割り出されます。
市場での戦争
ユダヤ教に基づいて生活しているイスラエルの1週間は、安息日の土曜日が明けると、日曜日から学校・役所・店・銀行などすべてが動きだします。しかし、クリスチャン組織のBFPは例外で、日本同様、月曜から仕事が始まります。
月曜日――BFPイスラエル支援センターが最も忙しい日です。
センターは朝8時過ぎに開きますが、実はこれより早く、「食料調達班」が、エルサレム近郊の食料市場へと出陣しています。この過酷な調達班に送り出されるボランティアは、まだ眠い目をこすりながら、食料調達の長であるイスラエル人スタッフのエリと待ち合わせ、彼が運転してきたバンに便乗し、市場へと向かいます。
食糧市場……そこには各店舗の前に、山のようなナスやキャベツといった野菜、オレンジやバナナなどの果物の箱が積み上げられ、アラブ人やユダヤ人の従業員、買い付けに来る人々と、肉体派の男性たちが叫び声を交わしながら行き交っています。そのけたたましい戦場を、われらが大将エリが悠然と通り抜けながら、きびきびと買い付けをしていきます。
ここからがボランティアの出番です。買い付けられた食料を、次々にバンの中に運び入れ、目まぐるしい勢いで隙間なくびっちりと積み上げていきます。
乳製品攻略
調達班が市場で奮戦中、イスラエル支援センターの1階にはスタッフ・ボランティアたちが集まり、朝のデボーションが始まります。途中で牛乳、チーズ、バターを満載したトラックが建物前に到着します。トラックからわらわらとたくましい男性たちが降りて来て、BFPスタッフたちに声を掛けます。その声で、「あ、乳製品のご到着だ」ということが分かります。 |