痛恨の休止
皆さまもご存知のとおり、エルサレム本部はユダヤ人を除いて全員がボランティアで活動しています。生活費および滞在費は、自分自身で捻出しなければなりません。皆さまの尊い献金が人件費に使われることなく、あくまでもユダヤ人のために用いられることを信念としているからです。
これまでの日々、主は非常に良くしてくださり、世界中から熱い思いを携えたボランティアを送り続けてくださいました。しかし、大変残念なことに、アメリカから来ていたカールさんという棟梁が国に帰って以来、大工チームが人材不足のために開店休業となっていました。しかし、今回待望の『大工チーム』が復活しました。
公民館からの依頼
エルサレム北端にある住宅街の公民館から、先月大工チームに改装工事の依頼が舞い込みました。今年の夏に長期滞在大工スタッフがBFPに入り、晴れてチーム再開で大忙しの大工チームにとって、何とうれしいことでしょう! 普通のアパートを二軒つなげて、一つにしている構造なので、一歩足を踏み入れると内部はちょっとした迷路となっていますが、大変きれいに仕上がりました。そして、「オープンセレモニーをするので、ぜひ来てください」と、BFPのメンバーを招待してくださいましたので、24日の夜、BFPから約20人がお邪魔しました。
セレモニーは派手なものではなく、参加者のほとんどが高齢者の方で、飾らない家庭的な、しかし精一杯の心遣いを示す、とても心温まるものでした。ロシア系移民者15人位で構成された女性コーラス隊が、数十曲の歌を披露してくれました。女性たちは皆ご高齢で、何か少し……いや、かなり「ひなびた」声でしたが、そこには人生を重ねてきた人にしか出せない、味わいと深みがありました。そして、生き生きとうれしそうに歌っておられる姿が印象的でした。かつてはオペラをやっていたのだろうと思わせる、声量のある方がかなりいらっしゃいました。
一人ひとりのお顔に、歴史と人生が刻まれていました。さまざまな迫害をいくつも経験しながら、家族を何人も亡くしながら生き延びてイスラエルに移り住み、今なお苦労しておられる……。今は公民館でこうしてコーラスに参加し、こうして歌うことを楽しみにしておられる……。女性たちの数だけ、それぞれのドラマがあったのだと思うと、ひなびたかわいい声のせいもあって涙があふれてきました。「生きてこうして祖国の地を踏み、祖国の空気を吸うことができてよかった」と、しみじみ思うのです。
市の厚生職員の方が来て、挨拶してくれました。彼はその挨拶の最後に、次のように語ってくれました。「(BFPの)ボランティアの人たちを見て思うのは、『最も大切なものは、お金では得られない』ということです。お金を払って何かを公民館に買うことはできても、それを得ることはできないのです。大切なのは人と人のつながり、触れ合いです。今、私たちは不穏な情勢の続く中にいますが、お金では得られない、お金以上のものを得ました。この人々のつながりがある限り、私たちは押し潰されることなく、この状況を乗り越えることができると信じています。」イスラエル人の口からこのような言葉を聞くことができ、私たちクリスチャンが確かに彼らの心に触れているのだということを知ることができました。感動と感謝で胸が一杯になりました。
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